CASE INTRODUCTION 症例紹介
【症例紹介】僧帽弁閉鎖不全症と診断されたトイ・プードルちゃんのケース
今回は、僧帽弁閉鎖不全症と診断されたトイ・プードルちゃん(仮名:モコちゃん)の症例をご紹介します。
モコちゃんのプロフィール
- 犬種:トイ・プードル
- 年齢:10歳
- 性別:女の子(避妊済)
来院時の主訴
飼い主さまより、「最近よく咳をするようになった」「疲れやすく、散歩をすぐにやめてしまう」とのことでご来院されました。
診察・検査結果
- 聴診で心雑音(グレードⅢ/Ⅳ)を確認
- 胸部レントゲン検査にて軽度の心拡大と肺血管のうっ血傾向
- 心エコー検査で僧帽弁の変性と血液の逆流(MR)を確認
→ 僧帽弁閉鎖不全症(ステージB2)と診断しました。

治療内容
- 血管拡張薬(ACE阻害薬)
- 強心薬(ピモベンダン)
- 食事管理と定期的な心臓チェック
お薬を開始してから2週間ほどで咳の頻度が減り、元気や食欲も改善。現在は3か月ごとの定期検診で経過観察を続けています。
飼い主さまの声
「心臓病と聞いてとても心配でしたが、薬のおかげで症状が落ち着いて、モコが元気に過ごしてくれていて本当に安心しました。これからも一緒に穏やかな毎日を過ごしていきたいです。」
僧帽弁閉鎖不全症は進行性の病気ですが、早期発見と適切な治療で、わんちゃんの生活の質(QOL)を保つことができます。シニア期の小型犬では特に注意が必要な病気ですので、気になる症状がありましたら、早めの受診をおすすめします。
※写真掲載には飼い主さまのご了承をいただいております。
※症例は実際のデータをもとに構成していますが、一部内容は編集しています。